住宅・ライフスタイル事業部の中御門です。
突然ですがミッフィー、ご存じですか?
オランダの絵本作家ディック・ブルーナが生み出したキャラクター。
私が子どものころは、うさこちゃんの名で親しんでいました。
先日完成見学会をさせていただいたおうちは、色づかいのこだわりも見どころのひとつで、このミッフィ―からヒントを得て仕上げた場所がありました。
ディック・ブルーナはグラフィックデザイナーでもあり、作品に独特の世界観があります。
それを生み出しているこだわりのひとつが色づかいです。
ミッフィーの絵本やグッズに使われている色は、白・黒を除くと丁寧に吟味されたこの6色のみ。”ブルーナカラー”と呼ばれています。
6色にはそれぞれ意味があり、
「赤」…喜び・楽しさ。幸せで豊かな空気のイメージ。温かい、愛情の色。
「黄色」…明るさ・楽しさ。赤や緑に温かみを与える色。
「緑」…安心・安定。私たちの世界を彩る、樹木などの自然描画に必要な色。
「青」…悲しみ・静けさ。よそよそしく冷たい色。
「茶色」…落ち着き。ミッフィーのお友達を表現するための色。
「グレー」…バランスに必要な色。ミッフィーのお友達を表現するための色。
それぞれが主張する強さを持っていますが、隣り合ったときにそれぞれの色味をそこなうことなく互いを引き立たせます。
お施主様が使いたいと希望される色を、建築的にどこに表現したら効果的か、設計打合せのときに時間をかけた部分でした。
外壁はモスグリーン、玄関の庇は赤。
新しいお店ができたのかなと思ったわ、とおっしゃるご近所の方もいらっしゃる印象的な色のまとめ方でした。
玄関を入ったすぐにコート掛けがあり、その奥の壁に緑色の壁紙をアクセントに(上の画像で右端にちらっと写っています。椅子は子どもサイズです)。
玄関入ってすぐのお部屋は奥様のお仕事部屋。
黄色の壁紙がとても印象的でした。
5畳ほどの決して広くはないスペースですが、この壁紙の印象で広さ、明るさを感じます。
結構強い色の黄色ですが、このように造作の棚の背面の壁に使うと、棚に置いたものも映えます。
こちらの部屋の入口の扉を開けた状態にすると、黄色と緑色が一緒に目に入る角度があり、あ、これってブルーナの色だ!と気づくことができました。
寝室には、外観のモスグリーンを連想させる落ち着いたグリーンの壁紙。
階段を上がった先に広がるリビングの壁には、ミモザイエローの壁紙。
天井はグレーの壁紙で仕上げ、梁や棚板の木の風合いともよく合っていました。
別の事例ですが、ミッフィ―がデザインされている壁紙を使われたお宅もあります。
自分の”好き”をどうおうちに取り入れていくか、一緒に考えながら家づくりを進めてみませんか?