住宅・ライフスタイル事業部の中御門です。
朝夕に秋の気配を感じるようになってきましたが、日中のギラギラ太陽はまだまだ強烈です。
日中は外に出たくない…、家の中で過ごす時間を楽しいものにするために、居心地のよい空間づくりを考えましょう。
先週末、マンション北陸でさせていただいたフルリノベーションの完成見学会を開催しました。
多くのお客様にお越しいただきありがとうございました。
床面積45㎡と決して広くはないお部屋でしたが、広がりを感じる工夫が随所にありました。
印象的だったのは、ダイニングとリビングの壁の色。
”くすみ色”という色彩が今、車でもインテリアでもトレンドワードのようです。
こちらの部屋、水まわりプラス、仕切り方を工夫できるワンルーム、という間取りになっていますが、両脇の壁がどちらも初めてみる色合い、仕上げ。
まず、片面。
落ち着いたブルー。
床、ベンチ、壁に取り付けた細長いボードの木ととても相性のよいブルー。
床に敷いたチベットの手織りの絨毯、市松模様のブルーと羊のナチュラルな色の取り合わせも映えます。
ちなみにこちらの壁紙は、リリカラLL-5607です。
壁をクローズアップしてみましょう。
フックからぶら下がっているのは、ドライフラワーのスワッグとエプロン、ショッピングバッグ。
ブルーの背景に色彩がプラスされて空間が引き締まります。
ウィリアムモリスの「いちご泥棒」の色彩もとてもあっていました。
以前のブログでも紹介した、この「いちご泥棒」の壁紙、壁一面に使うのが難しい場合は、このようにフレームに入れて額のように飾るのもよいですね。
ハンカチとして売られているものもあるようで、別のお客様のお宅では、ハンカチサイズの「いちご泥棒」を玄関に飾っておられました。
マンションでは壁に釘を打ったりするのは難しい場合が多く、壁に板状のものを取り付けておくと、自分の好きな場所にフックをつけたりすることができます。
マンションリフォームだけでなく、戸建ての家でも参考にしていただけるアイデアです。
もう一面の壁は、下地の材料でもあるラワン合板にクロスを貼るのではなく、「ワトコオイル」を塗って仕上げたもの。
こういう仕上げ方もあるんだ、という驚き。
照明の醸し出すレトロな雰囲気、壁の板に取り付けられた黒い頭のフック、などが一緒に目に入ってきて、少し懐かしい感じがする居心地のよい空間に仕上がっています。
壁の素材感が伝わりますでしょうか。
この写真は上の位置の照明の壁際の部分も見せたくて撮りました。
正面から見ると丸い満月のような照明なのですが、取付け部分の脚があって、照明が浮いているように見えるのです。
壁に取り付けられた長い板は、以前クロワッサンの店 笹口店の床材に使用されていたもの。
モデルハウス『Conserve House』の中にも、玄関の収納の扉や鏡の枠にリメイクして使っていることをお客様にご紹介しておりますが、またひとつ、笹口店の遺伝子がこちらにも残りました。
設計担当の八木曰く、再利用する際に表面をちょっときれいに仕上げすぎて一見新品のように見えるのが残念、とのこと。
近くでよく見ると床材と床材をつないでいた釘を抜いたあとや削ってもさらに深くついていた傷が残っている部分もあり約35年皆さまに踏んでいただいた床材の歴史を感じられるところもありました。